イントラリンクは2026年5月6日、英国・ロンドンにて、英国ディープテック企業と在欧日本企業をつなぐビジネスマッチングイベント「UK X Japan Deeptech Business Connect」を開催しました。
本イベントは、英国政府による「UK-APAC Tech Growth Programme」の一環として、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)の後援のもと実施したものです。英国政府関係者やVCをはじめ、12社の英国スタートアップ、8社の在欧日本企業を含む約70名にご参加いただき、パネルディスカッションや個別面談を通じた活発な議論と、熱量の高いネットワーキングが繰り広げられました。
英国政府は、2023年に英国スケールアップのアジア太平洋地域進出支援、ならびに同国テックセクターの強化を目的とした大規模な「UK-APAC Tech Growth Programme」をローンチし、そのプログラム実施パートナーに、イントラリンクを任命しました。
イントラリンクは、同プログラムにおいてこれまでに、12回にのぼる貿易使節団へのアテンド、75社以上への個別コンサルテーション、11本の市場機会レポートの作成を行ってきたほか、今回のようなテック企業とのマッチングイベントも13回目を迎えます。その結果として、400社以上の英国テックスタートアップのアジア太平洋地域への展開を支援し、250件以上の商談を獲得、その案件規模は1億6,800万ポンドに達するなど、日英連携の具体的な成果創出に貢献してきました。
パネルディスカッションには、三菱UFJ銀行英国支店の西川敦氏、英国政府のジェシカ・レイリー氏、英ベンチャーキャピタルのアマデウス・キャピタル・パートナーズのグラハム・オキーフ氏の3名をお招きし、日英間のさらなるイノベーション連携加速、そして新規事業創出の可能性についてそれぞれの観点で語っていただきました。
西川氏は、「英国スタートアップは、米国スタートアップと比較すると初期段階でも実用化可能な高度技術を持つ企業が多く、日本企業との相性が良いと感じる。一方で、英国企業側からの日本市場に対する期待も高く、日本企業との協業のみならず、日本市場をアジア展開の足がかりとして位置付ける動きが強まっている。」と、英国スタートアップ企業の特徴を紹介。レイリー氏は、「現在、両国間の貿易総額は約330億ポンドに達しており、日本からの投資が英国経済に大きく貢献している一方で、英国企業の日本市場への進出余地は依然として大きく、今後はより多くの英国企業の対日輸出・投資を後押ししたい。またAI、量子技術、原子力分野などにおける共同研究支援制度など、両国企業による積極的な活用を呼び掛けていきたい。」と、今後の日英経済関係への期待と政府の役割について提言。またオキーフ氏も、「英国のスタートアップ市場において、シリーズB以降の成長段階で資金供給不足が構造的な課題となっている。こうした英国のスケールアップ市場における資金偏在は、日本企業にとって、単なる投資家にとどまらず、事業連携や技術協業を通じて企業成長を支える戦略的パートナーとして関与できる大きな機会をもたらしている。」との見解を示しました。
その後の質疑応答では、会場から活発な質問が相次ぎ、日本大手企業とのビジネスを進める上で意識すべきポイントや、実際の協業経験を踏まえた企業文化・意思決定プロセスの違いなどについて、パネリストから率直かつ実践的な知見が共有されました。
具体的なイノベーション連携を目的としたビジネスマッチングでは、脱炭素、航空宇宙、半導体、コミュニケーションという4つの領域に焦点を当てる日英企業間で、ローテーション形式の個別面談が実施され、限られた時間の中でも、多くの企業が効率的かつ密度の高い議論を交わしました。
隣接会場でも、軽食を囲みながら和やかな雰囲気の中で交流が行われ、参加企業同士の情報交換やネットワーキングが活発に広がりました。
参加者からは、「日本企業へのアプローチでは、最初から“正しい部署・正しい担当者”にアクセスすることが重要とのアドバイスがあり、今回のイベントを通じてその方向性を見つけることができたのは非常に有益だった」といった声のほか、「まだ日本とのビジネス上のつながりはないものの、今回のイベントを通じて多くのヒントを得ることができた。以前から日本には強い関心があり、今後はぜひビジネスを通じて日本を訪れてみたい」といったコメントも寄せられました。
そのほかにも、日本を訪れた際の体験談や日本市場への関心について多くの会話が交わされ、ビジネス面にとどまらず、個人レベルでも日本への関心の高さが感じられる交流の場となりました。
英国は、世界トップクラスの大学や研究機関を背景に、独自性の高い技術が集積する非常に魅力的な市場です。日本企業はスタートアップ探索の際に米国へ目を向けることが多いですが、英国にも有望な協業・投資機会が数多く存在していると感じています。今回のイベントは、そうした英国の技術力や市場ポテンシャルを日本企業へ紹介する非常に良い機会でした。また、イントラリンクは英国政府、アカデミア、VCなど幅広いネットワークを有しており、日本企業にとって英国市場へアクセスする上で非常に心強い存在だと感じました。今後も日英間のイノベーション連携やビジネス創出に向け、継続的にご一緒できればと思っています。
世界的に不確実性が高まる中においても、日英関係は安定した協力関係にあり、双方にとって大きな成長可能性を有する非常に有望な領域であると考えています。その意味で、本イベントは、英国の優れたエコシステムと世界をリードする日本企業の皆様とが一層連携を深める上で、極めて良いタイミングで開催されたものと感じています。
英国のスタートアップと連携を進める上では、まず現地のVCエコシステムとつながることが重要だと思います。VCのポートフォリオを通じて、有望なスタートアップに効率よく出会うことができます。
今回のイベントでは、参加者の皆さんが非常に前向きで、新しい機会を積極的に探ろうとする姿勢が印象的でした。日英企業には共通点も多く、今後さらに協業の可能性は広がっていくと感じています。
日本には、各産業で長い歴史と実績を持つ大企業が多く、いずれも世界で活躍する重要な企業です。こうした企業は、英国のスタートアップにとって顧客・協業相手・投資先として大きな可能性を有しています。一方で日本企業にとっても、次世代の製品開発、社内のデジタル化、脱炭素対応といった分野において最先端技術の活用はますます重要になっており、これらの領域では英国のスタートアップ企業に有力な技術が多く存在していると感じます。日英それぞれの強みを掛け合わせることで新たなビジネスや成長機会は着実に広がっており、弊社がその橋渡しとして実際の協業につながるよう支援を進めてまいります。
イントラリンクは、今後も定期的にこのようなイベントを通じて、日本企業様の海外新規事業開発やスタートアップ連携・投資の促進に貢献して参ります。
本件に関するご質問、ならびに将来のイベント参加にご関心がございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。