タイ

約7,100万人の人口のうち、労働力人口が4,000万人を超えるタイでは、都市部に集中する若年層が国の経済成長を支えています。

多様化が進み、競争力が高まり続けるタイ経済は、特に観光業を中心とするサービス業がその基幹を担っています。2024年の観光客数は、パンデミック前の水準に近い3,610万人に急増、2025年には4,100万人以上に達すると予測されています。その他に成長を牽引する主要産業には、特にコンピュータおよび部品などの電子機器、EVに重点を置いた自動車、食品加工、農業などがよく知られている上、米とゴムの輸出において世界的にも高いシェアを占めています。

タイ政府は全国的なデジタル・インフラの整備を優先し、デジタル未来に向けた国家運営を進めています。特に「Digital Thailand」構想などの取り組みは、技術分野での雇用創出を促進し、活気あるデジタル・エコシステムを構築することを目指すもので、2024年に導入されたバーチャル銀行のライセンス・フレームワークなどの政策は、金融包摂の強化と進化するデジタル消費トレンドへの適応に向けた取り組みを強調しています。

東南アジアにおける海外直接投資の主要な目的地として、タイは東部経済回廊（EEC）によりハイテク産業への投資を引き続き誘致しながら、その資本をもとに製造業とグリーンエネルギープロジェクトを後押しています。